「最大限活用」しないでほしい
2024年11月9日(土)、おつかれさまです。
1986年4月26日チェルノブイリ原発事故以来の反原発論者の私としては、この記事は残念です。
11月8日の朝刊1面トップが「福島第一原発 デブリ初回収」の記事、翌9日の朝刊1面トップ原発が「政府経済対策案 原発「最大限活用」」の記事です。
「デブリ初回収」とは言っても、全量880トンと推定されるうち、事故から13年半後に5ミリ大(3グラム以下)を試験的に取り出したにすぎません。
何にしても最初の一歩は常にそんなものとも言えますが、しかし東電が設定した2041~2051年に廃炉完了という工程表がもう無理な目標というのは誰もが思っていることでしょう。100年経ってもできないかもしれない。
だいたい取り出した880トンものデブリをどう処理するかは、まだ決まっていないどころか、検討さえされていません。こういうのを「無計画」というのでないかと思いますが。
ひょっとしたら、政府の方々もデブリが取り出せるなんて本気で思っていないからこそ、処理方法を検討していないのかもしれません。取り出せたら取り出せたで、次の世代の政治家が考えればいいと思っているのかも。
電気代が高いから何とか対策しないといけないのも、化石燃料に依存していては環境負荷が大きいのも、十分わかったうえで、それでも原子力の安全神話が崩れた以上、原発の「最大限活用」はやめてもらいたいと切に願います。
結局、現代の我々が楽な生活をするために、将来の世代にツケを回しているだけですから。原発もそうだと思います。(桐)
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