付言事項が意外に大切
2025年3月3日(月)、おつかれさまです。
さて、業務日誌です。雨の中、今日もフル回転の一日でした。
病院の霊安室が病棟と離れた屋外にあるのはよくないです。せめて病棟と屋根でつないでほしい。今朝の大雨の中、ご遺体を濡らさないために葬儀社の方もたいへんでした。
ところで、今日一番印象に残った仕事は、90歳を超えるおばあちゃんの公正証書遺言の立会証人をしたことでしょうか。
そもそも争いになりそうな事案ではありませんが、事前に依頼者の希望を聞き、法定相続人や相続権のない親族も含め、どうすれば不公平感なくみんなに財産を分け与えることができるか、何よりご本人自身がじっくり考えられていました。
私はそれを文書に起案しただけですが、ご本人もご親族も「いい遺言ができた」と、たいへん喜んでくれました。
遺言の肝は「法定遺言事項」であって、財産を誰にどのように分けるかが最大のポイントですが、遺言者の気持ちや相続人に残したい言葉など法的拘束力のない「付言事項」と呼ばれる部分が意外に大切です。
遺言者がなぜそのような分け方を望んだのか、その熟考の過程を文字に残すことで、残された者たちへの思いを伝えることができます。
今まで多くの遺言の作成に関与してきましたが、今日の案件は、当事者の満足度も私自身の達成感もピカイチでした。いい思いをさせていただき、ありがとうございました。(桐)
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