死因贈与契約と仮登記(2)
2025年5月21日(水)、おつかれさまです。
今日は蒸し暑かったですね。レーザープリンターから排出される紙が湿気で丸まってしまう、梅雨時だけの現象が、今年初めて起きました。自宅でも今シーズン初の冷房オンです。ほんとに蒸し暑い。
さて、業務日誌です。
2022年7月24日に「死因贈与契約と仮登記」を書きました。長男と二男で遺産分割協議をして不動産を二男名義にするにあたり、二男に浪費癖があるので、長男が二男の息子の名義にしてくれないかと言ってきたケースです。
このときは、いっぺんに相続人でもない二男の息子名義にするわけにはいかないので、(1)相続登記では不動産は二男名義とし、(2)二男と二男の息子の間で死因贈与契約を締結し、二男死亡を始期とする始期付所有権移転仮登記で権利者に二男の息子を入れました。
こうすれば二男名義にしても、事実上二男が息子の承諾なしに勝手に不動産を処分することはできません。
今回のパターンは、長男と長女で遺産分割するのですが、長男はかつて事業に失敗した経験があり、被相続人も長女も長男には全く信頼を置いていなかったようです。
そこで、(1)相続により取得する不動産の持分については、たとえばまず長男100分の99、長女100分の1として共有状態とする。(2)二男と二男の息子との間で死因贈与契約を締結し、長女の持分について始期付所有権移転仮登記を入れます。
長女の意図は、亡くなった父親が長男に相続させると勝手に処分されてしまうと死ぬまで心配していたので、私が生きている間はそれができないようにしたよと亡父に報告したい、というもの。
死因贈与契約と始期付所有権移転仮登記。他にもいろんな方法があったかもしれませんが、依頼者とその親族から詳細な聴取の上、このような選択をしました。次の相続のことを考えて当事者が必要以上に負担を感じないようしたつもりです。(桐)
| 固定リンク
「業務日誌」カテゴリの記事
- 軽い脳梗塞の治療中に重い脳梗塞(2025.07.09)
- 長生きの秘訣(2025.07.08)
- 第57回 守る会県本部総会(2025.07.05)
- ネット表示の営業時間(2025.07.04)
- 重度障がい者医療費助成制度始まる(2025.07.03)
コメント