後見開始審判の取消
2026年5月31日(日)、おつかれさまです。5月も今日で最後です。光陰矢の如しですね。
さて、昨日の続きです。
被後見人が、後見人弁護士と国を相手取って計2000万円の損害賠償請求をしているとの報道がありました。
一つの論点は、民事訴訟法31条の規定。
第31条 未成年者及び成年被後見人は、法定代理人によらなければ、訴訟行為をすることができない。ただし、未成年者が独立して法律行為をすることができる場合は、この限りでない。
被後見人本人が提訴したこの裁判は、成年被後見人は、法定代理人(成年後見人)によってのみ訴訟行為をすることができるという規定に明らかに反していますが、とすると、この31条の規定は権利侵害であり憲法違反ではないかという議論もあり得るところだと思います。
ただ、その前提として、民法の第10条です。
第10条 第7条に規定する原因が消滅したときは、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、後見人(未成年後見人及び成年後見人をいう。以下同じ。)、後見監督人(未成年後見監督人及び成年後見監督人をいう。以下同じ。)又は検察官の請求により、後見開始の審判を取り消さなければならない。
成年後見を開始した原因が消滅したとき、つまり被後見人が能力を回復したときは、本人の請求により後見開始の審判を取り消すことができます。
家事事件手続法にも次の規定があります。
第119条2項 家庭裁判所は、成年被後見人の精神の状況につき医師の意見を聴かなければ、民法第10条の規定による後見開始の審判の取消しの審判をすることができない。ただし、明らかにその必要がないと認めるときは、この限りでない。
報道によると、提訴したご本人は、交通事故のダメージから回復し医師の診断を得ているようなので、損害賠償請求の前提として「後見開始審判の取消審判」を申し立てるべきと考えますが、その辺りが気になります。
実は、詳細は書けませんが、この家事事件手続法第119条2項の規定、私自身が抱えている案件で問題となっているところでもあります。(桐)





































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