相続登記と相続財産清算人選任と財産分与
2026年7月14日(火)、おつかれさまです。
暑いですね。みなさん、大丈夫ですか? 連島辺りの施設を回ると、レンコン田の蓮の葉が人の背丈ほどに伸びています。
さて、業務日誌です。
2023年に相続登記の依頼を受けました。10年以上前に別の司法書士事務所に依頼したところ、被相続人の孫の一人が精神障害者で印鑑を押してくれなかったそうです。相続登記義務化の話があって、価値のない山林と畑だけですが、誰かが相続しないといけないのでしょうと。
当事務所で受任し、相続人を再調査して、全員に手紙を出したところ、確かにお一人からは返事が返ってきませんでした。しばらくして、その方のお世話をしている方(以下、世話人と言います)から連絡があり、本人に会わせてほしいとお願いして病院で面会しました。
意思能力があるとはとてもは言えない状況でした。依頼者に報告すると「その方が亡くなったら登記ができるんですよね」。う~ん、確かにふつうはそう考えますよね。
でも、法律的には、その方が亡くなると、その方の権利義務が自然消滅してしまうわけではなくて、誰かが相続することになります。配偶者も子も親も兄弟姉妹もいなくて相続人が全くいない場合は、その方の相続権は宙に浮いた状態になります。
その場合は、宙に浮いた相続権を管理するため、相続財産清算人を選任する必要がありますと、依頼者にはそう説明しますが、そもそも不要な土地の相続のためにそんな手間と費用はかけられません。
ただこの時点で、世話人が相続権をもたない利害関係人であることはわかっていました。亡くなられたと聞いて、その方と話し合い、これまでどれだけお世話をしてきたか、日誌を見せてもらいました。
本人の兄弟から頼まれて1日1回は様子を見に行き、20年以上通帳とカードを預かって障害年金を降ろして届けたり、買物や通院の際の運転手もしていたようです。これは、成年後見人どころではないすごい労力だと思いました。
特別縁故者にあたることは間違いないので、世話人を申立人として相続財産清算人選任申立てをし、選任された弁護士に祖母の遺産分割協議書に印鑑をもらい、世話人には特別縁故者として財産分与の審判をもらいました。
約3年の月日がかかりましたが、一応、依頼された内容は無事終了しました。長期間、おつかれさまでした。教訓としては、相続においてハンコをくれない方が亡くなったからといって、それで終わりではないというお話でした。(桐)
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